壮大なオーケストラで聴く ドラゴンクエストの世界 すぎやまこういち交響組曲 「ドラゴンクエストXI」 過ぎ去りし時を求めて

 9月21日にドラクエコンサート「壮大なオーケストラで聴く ドラゴンクエストの世界 すぎやまこういち 交響組曲ドラゴンクエストXI過ぎ去りし時を求めて」に参加しました。その感想というかレポートを。

 『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』はシリーズ最新作ですし、オレもリアルタイムで遊んだ時は本当に楽しくてのめり込んだくらいに好きな作品です。5や6に匹敵するくらいだったので新しいタイトルがここまで好きになれたのが幸せでしたね。そのためドラクエ11を予習しておこうと思ったのですが叶わなかったためぶっつけ本番で参加することに…。

 指揮は一昨年の5と昨年の6に続いて大井剛史さん、演奏は食と温泉の国のオーケストラ・山形交響楽団のみなさんでした。また、ぽつぽつ11のネタバレも挟まるので注意。

 

 プログラムはこちら。

◆序曲XI

◆冒険のはじまり~勇者は征く

◆にぎわいの街並~穏やかな村の夜~穏やかな村~にぎわいの街並

◆勇者の凱旋~山奥の隠れ里~勇者出撃

◆荘厳なる王宮

◆オーレ!シルビア!

◆天空魔城

◆暗黒の魔手~破壊を望みし者

◆空飛ぶ鯨

◆ひるまぬ勇気~レースバトル~果てしなき死闘

 休憩15分

◆未知なる洞窟~神秘へのいざない

◆騎士道を我が胸に

◆愛のこもれび

◆魔法使いロウ~時の祭壇~神話の里

◆窮地を駆ける~希望はいずこへ~黄昏の荒野

◆暗闇の回廊

◆生死を賭けて

◆英雄たちの帰郷

 アンコール

交響組曲ドラゴンクエストXI過ぎ去りし時を求めて より

過ぎ去りし時を求めて

 

 三年連続でアンコールに選ばれたのは「過ぎ去りし時を求めて」でした。したがって今回はドラクエ11オンリーということになりました。また、こちらは真エンディングで流れることを思うとアンコールに回したのはナイスだったかと思います。ちなみに今年の大井さんの宣材写真は座って左向き、スーツ姿。

 開始前にはハープの音がしきりに流れていました。最初は序曲XIで「序曲のマーチ」以外の序曲で始まったのは初めてということに。5や6の序曲のマーチは華やかな印象でしたがXIバージョンは力強さや勇壮さが出ていたと思いました。

 大井さんの自己紹介は「指揮」でしたがアンコールのボードでは「しきとおはなし」だったんですよね。この日は大雨だったこともありお客さんをねぎらう言葉が「来るまでにHPなくなっていませんか?」といつものワードセンスが生きていてよかった。実際コンサートの頃が一番雨足強かったかと思いますし、来る途中で14年ほど使っていた傘の骨が一本破損しましたからね。あれだけ開閉を繰り返していたからなあ。また、最前センターのお客さんのスラミチぬいぐるみに触れたりと絶好調。やはりトークを褒められるのは嬉しいというのもわかりました。

 そして今回はトークは最初と最後だけで後は音楽だけで進んでいきました。

 作品紹介。ドラクエ11は2017年にニンテンドー3DSプレイステーション4で発売されたけどもうそんなに経つんですよね。また、Nintendo Switchなどのハードで『ドラゴンクエストXIS 過ぎ去りし時を求めて』として発売されましたね。お客さんの遊んだ割合もクリアした割合も8~9割だったことを「すごい集団」とおっしゃってました(笑)。ちなみに大井さんはクリアまで96時間だったそうです。

 演奏するのは2019年の山形公演以来とのことでした。エンディングでの本をしまう演出になぞらえてドラクエ11のことを「本を開ける瞬間キラキラが飛び出してくるよう」とも。

 ここからはずっとノンストップで演奏、休憩後もお話はなしでした。

 

 ドラクエ11は最後に遊んだのはオリジナルの3DS以来でさらに予習もしていなかったのでほぼほぼ記憶がない状態で聴くことに。にぎわいの街並がまずお気に入りでしたね。やはりドラクエの町の音楽は素晴らしいと改めて思いました。もう一周遊んでいれば先日のバスツアーの際脳内で流れるレベル。

 勇者は征くって過ぎ去りし時を求めた後は流れなくなるのが本当に惜しい名曲。勇者の凱旋&勇者出撃の勇者楽曲はどちらも素敵でしたね。やはり熱くなります。山奥の隠れ里はどうしてもヨッチ族が。すれちがい通信に明け暮れたのを思い出すぜ。オーレ!シルビア!は明るい曲で指揮する大井さんもすごくノリノリ。そういえば世界に異変が起きた後もシルビアは人々に笑顔をもたらそうとしていたんだったなあ。オレ自身もコロナ最中にドラクエ5のコンサートに出会って救われたことがあるので大井さんや山形交響楽団のみなさんが勇者に思えます。そんな一曲でした。

 空飛ぶ鯨は自分がハープのよく見える席だったこともあってハープに目と耳を傾けてました。ハープ奏者の人が素敵だったのもありますが(照れつつ)。ゲーム内ではケトスの音楽は途中で変わってしまうのがもったいない…。

 戦闘音楽はどちらも聴くことが多いですし忘れられない曲でした。特に通常戦闘曲が熱い。すぎやまこういちさんの「聴きべりのしない音楽」にもあるように何度聴いても燃えます。

 

 ハープに注目した曲その2が愛のこもれび。ゲーム内ではセーニャの竪琴の印象強さもあってかこの曲の時はやはりハープに集中しましたね。命の大樹を思うと不思議と涙腺を刺激されます。あとはセーニャの断髪シーンも心揺さぶられました。魔法使いロウの軽快さとのギャップがすごい。

 そしてラストバトル生死を賭けて、エンディングの英雄たちの帰郷でフィニッシュ。

 

 アンコール前に大井さんから会場を褒められたり、お客さんの熱意を受け取ってくれたのは嬉しい。その後「スタッフからポケットに紙を入れられた」という茶番が(笑)。内容は2025年にも開催が決定というお知らせ!おお、どの作品になるんだろう。3456ときて11だったから全く読めない。待ちきれない人のために4月29日には山形のやまぎんホールでもドラクエコンサートが開かれるそうですが、山形公演と新潟公演では違うナンバリングになるとか。

 この後にアンコール曲。過ぎ去りし時を求めては三回目のはずですがやはり何度聴いても素晴らしい曲ですね。ここで驚いたのがカーテンコール後には撮影OKという。せっかく拡散もOKとのことでしたがこちらは思い出にしまっておきます。

 

 さて、オレがこうしてドラクエコンサートに参加するのは三回目となりました。すごく楽しかった2022年からこうして参加してすごく楽しんでますし、ドラクエの音楽が好きということを再確認しています。

 こうして労いの言葉もいただけましたが、こちらこそ演奏に触れられることが嬉しいですし参加した後はたくさんの勇気や力をもらっています。一昨年は遠征ができない中、昨年はコロナで遠征が中止になって落ち込み続けた後だから救われる思いがしましたし、今年は日々を闘う中で楽しみにしていたこともあってすごく励まされました。大井さんからのお客さんに対する話を聴いているとそれこそ我々観客と演者のみなさんはお互いがお互いにとっての勇者なのかなあと。

 気恥ずかしいことを書いてしまったのでその他の話を。もし今回お話パートが長ければドラクエ11ロトシリーズの前史に当たるお話をされたのだろうか?またドラクエ3HD-2Dの話もされたのだろうか?それを踏まえると来年は3になるのかな?そういえば大井さんが少し前にBSNで新潟の印象を聞かれてコンサートのお客さんはすごく熱いし真剣に演奏を聴いてくれる、ご飯やお酒がおいしいからずっと住んでたら太りそうというお話されてたな、その時にドラクエ11は100時間プレイしたとも。

 今まで興味がある楽器といえばピアノ、ギター、オカリナでしたが今回のコンサートを通してバイオリンやハープにも興味がわきました。

 そして3の前にぜひとも11を遊んでおかなければと思います。

 

 企画のみなさん、指揮の大井剛史さん、演奏の山形交響楽団のみなさん、キャラデザを通してイラストを描いてくださった鳥山明さん、そして音楽を生み出してくださったすぎやまこういちさん、ありがとうございました!